美の名において、ゲランの誓い
ゲランと自然との間には、およそ2世紀にわたる歴史があります。
自然が生み出す奇跡に絶えずインスピレーションを受け、その素晴らしさを昇華し、次世代へと継承しています。
そしてゲランは「美の名において」、自然保護のための持続可能な取り組みを、企業戦略に取り入れてきました。
また、ゲランの象徴であり「環境の見張り番」でもある、ミツバチの保護に全力を注いでいます。
ミツバチともに
1853年以降、ミツバチはゲランを象徴する存在であり続けています。
優れたポリネーター(花粉媒介者)であるミツバチが、世界中で美しい花々が咲き誇ることを可能にし、豊かな材料として調香師たちに届けられ、ゲランの卓越したクリエイションへと注ぎ込まれています。
「環境の見張り番」であるミツバチは、地球の食料の安全、栄養、そして環境保全に不可欠な存在です。そこでゲランは2011年に「ゲラン ミツバチ保護プログラム」を設立し、複数のパートナーとより美しく、責任ある世界を共に創造していくための活動を展開しています。
IN THE NAME OF BEAUTY ― 美の名において
1828年の創業以来、唯一無二の卓越したフレグランスとスキンケア、そしてメイクアップ製品を創り続けています。「美の名において」、自然を芸術へと高めながら、その素晴らしさを次世代に継承するために行動することを誓います。
そして、志を同じくするすべての方々とともに歩みながら、さらに美しく、未来に対して責任を果たすことのできる社会と、持続可能な地球環境に向けて取り組みます。
有意義かつ野心的なゲランのCSRに対する取り組みと戦略は、4つの柱によって構成されています。その確かなアプローチと信頼は、私たちの年次報告書にまとめられています。
第1の柱:生物多様性
サステナブルな調達ルートとミツバチへの熱い想いを通じて、地球が与えてくれた自然に恩返しをします。
ゲランのサステナブルな調達ルート
2021年、ゲランはUEBT協会(Union For Ethical Biotrade)のメンバーとなった初のラグジュアリーメゾンです。ハチミツ、オーキッド(蘭)、ゲルリナーデ(フレグランスの素材)など、50のメゾンを象徴する天然成分について、信頼ある認証を受けるための検証プロセスを開始しました。2026年までにUEBTスタンダードの認証取得を目指し、各パートナーと継続的なプロセス改善に取り組んで参ります。この認証を受けるには、生物多様性の尊重だけでなく、働く人々や地域社会の権利を守る、優れた取り組みが行われていることが求められます。
5月20日 世界ミツバチの日
ゲランは、ゲランのサステナビリティ、自然環境へのコミットメントを表すシンボルマークを制作しました。私たちは毎年、100万ユーロ以上の寄付を集め、「ゲラン ミツバチ保護プログラム」の活動を加速させています。この日は、私たちの友人の一人であるアンジェリーナ・ジョリーが当初から参加している特別な日でもあります。
第2の柱:持続可能な革新
品質や使い心地、そして効果を損なうことなく、より持続可能なパッケージングでより自然に近い製品を創作します。また、ゲランのトレーサビリティと透明性のプラットフォーム「ビーリスペクト(Bee Respect)」を通じて、ゲランの作品の背景とライフサイクルの詳細を共有します。
ゲランのエコ・イノベーションへのアプローチ
エコ・イノベーションは、ゲランが行うすべての活動における原則です。中でも、容器や箱の軽量化によるリデュースは重要な要素であり、リフィル対応とリサイクルのルールも取り入れています。化石由来のバージンプラスチックの使用を大幅に削減し、リサイクル素材やバイオ素材を新製品に迅速に採用することで、このアプローチが実現します。初めのデザインに始まり、使い終わって製品としての寿命が尽きるまで、クリエイションの環境プロファイルは、継続的な改善を可能にする強固な評価システムによって管理されています。
自然にインスパイアされたフォーミュラ
ゲランの優先事項の中心にあるのは「エコ・フォーミュレーション」です。2020年、アイコニックな〈テラコッタ〉パウダーが、過去最高の96%*の天然由来成分配合で生まれ変わります。さらに2022年、〈アクア アレゴリア〉コレクションの自然由来指数が90%を超えました*。2022年にはまた、〈オーキデアンペリアル〉から第5世代目となる成分の96%*が天然由来のザ クリーム Nも誕生しています。
「ビーリスペクト(Bee Respect)」を通じた透明性
ゲランの「ビーリスペクト(Bee Respect)」は、ゲランのすべてのクリエイション*の舞台裏(原料、成分、サプライヤー、生産拠点、カーボンフットプリント)を誰もが知ることができるようにする透明性とトレーサビリティのためのプラットフォームです。
第3の柱:気候
2030年までにカーボンニュートラルを目指すことで、気候に依存する生活を守るための行動をします。2021年、SBTi(Science-Based Targets initiative;科学的根拠に基づく目標イニシアチブ)により、ゲランの温室効果ガス排出量削減への取り組みが認められました。今後、ゲランの目標は、世界の平均気温の上昇を産業革命前と比べて1.5℃に抑えるというパリ協定の目標と正式に一致することになります。
主な生産拠点
フランスにある、ゲラン製品の製造拠点であるラ リュッシュでは、2021年から「グリーンガス」である100%バイオメタンを使用することで、カーボンフットプリントを93%削減しています。2022年以降、ゲランの拠点と子会社の80%がISO14001の認証を取得しています。ゲランはまた、毎年、温室効果ガス排出量の評価(Bilan Carbone©および温室効果ガス(GHG) プロトコルに基づく)を行っています。
第4の柱:社会的インパクト
自然の奇跡を守りながら、社会的にポジティブなインパクトを生み出します
Women for Bees
ユネスコや現地のNGOと連携した、ゲランの女性養蜂起業家育成プログラム「ウーマン・フォー・ビー」。持続可能な事業活動を通じて女性のエンパワーメントを図り、固有種のミツバチの保護に貢献することが目的です。
このプログラムは、すでにフランス、カンボジア、日本、スペイン、イタリア、メキシコで実施されており、今後はさらに世界中に拡がる予定です。
Bee School
「ビースクール」は、これからの世代にミツバチ保護への意識を高めてもらうことをミッションとしています。フランスでは2018年から、他国では2021年から、主に小学校でこのスクールがゲランのスタッフによって運営されています。交流や質疑応答、楽しいワークショップなどを通して、今後の数年間で、数十万人の子どもたちがミツバチの役割とその保護について学びます。
ゲランと文化的責任
意志を持って行動し、インスピレーションを与え、促し、そして責任あるコミュニケーションを図る
今までとは違うコミュニケーションの取り方
ゲランが支援する取り組みに対し、意識を高め、そして行動を促すために、発信するメッセージの内容だけでなく、その制作方法もよりよいものにすることを目指しています。さらに、2022年の〈アクア アレゴリア〉のキャンペーンでは、環境負荷を低減するための新しいビジュアル制作の基準の開発に取り組みました。この革新的なアプローチは、構想からビジュアルの発信に至るまで、環境への影響を最小限に抑えることを目指しています。
サステナブルを伝えるアート
エクセプショナルピースは、アートピースとしてゲランの誓いを伝えるメッセンジャーとなり、環境問題に意識の高いアーティストをパートナーに選ぶことで、アートと持続可能な開発の二面性を前面に打ち出します。アーティストたちはいずれも「美は善に奉仕する」という方向性でメゾンと足並みを揃えています。
文化的・芸術的パートナーシップ
ゲランは芸術的・文化的パートナーシップにも熱心に取り組んでいます。パリのパレ・ド・トーキョー「アート&エコロジー」サークルに参加することで、この芸術と持続可能な開発の分野における、ヨーロッパ最大となるコンテンポラリークリエイション センターとのパートナーシップを実現しています。
ゲランのサステナビリティボード
ゲランは、ラグジュアリーメゾンとしては初となる「サステナビリティボード」を設立しました。この委員会は、13人の著名な専門家で構成され、メゾンの取り組みを戦略的にサポートします。 持続可能な開発問題の最前線に立ち、新しい課題や解決策を提案しています。